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2024年11月9日

平林のセンダンが万博のベンチに

10年生の良材1本 伐採

 

2025年4月から大阪・関西万博が始まる。大阪府木連(会長・津田潮氏)は予てより万博諸施設の木造・木質化(海の時空間に眠る木造船を活用した北前船就航計画も含む)を提案し、津田会長が中心となって府木連を発信元に地元の全木連近畿支部、全木連や万博協会、建築士会、行政、政治家と想定できるありとあらゆる関係者に多大なエネルギーを使って働きかけを行い、直談判してきた。万博リングの木造化は実現した。例えそれが集成材(提案は47都道府県の丸太)であっても多大な成果だろう。
今般、万博の関西広域連合パビリオンに近畿各府県産材を活用する提案が認められた。各府県は地元産材の丸太を使って半割のベンチを作り提供する。
大阪府木連は10年以上前から平林会(広葉樹の取扱い業者が多い)や日本木材加工技術協会関西支部早生植林材研究会・京都大学・京都府立大学らが共同で取り組んでいる早生樹「センダン」に着目、平林会に丸太提供の依頼があった。快諾した平林会は11月9日(土)午前、平林ウッディパーク内に育つ「センダン」1本の伐採を行い、玉切りしたあと加工を担当する中瀬材木店に横持ちした。
「センダン」は日本各地に自生する広葉樹で中之島や住吉公園等の街路樹に多用されている。ところが広葉樹の宿命、通直の木が少なく商材としては不向きだった。日本加工技術協会関西支部早生植林材研究会(京大の村田教授やユニウッドコーポの横尾國治氏らが中心)は熊本県が開発した「芽欠き」手法で通直な材の生産が可能だと知り、平林会の賛同得て、平成26年(2014)4月、熊本県から運ばれた「センダンの苗木」10本(最終的には20本)の植樹が「平林ウッディーク」内で行なわれた。輸入比率の高い広葉樹(それも早生樹)を自前で育てようという計画は林野庁にも認められ林業白書にも記載された。
今回伐採された「センダン」は一番成長の良い木、胸高径級で約50㌢、根元から3㍍はほぼ通直。たった10年でよくここまで育ったものだ、さすが早生樹の鏡と言える。スギやヒノキでは考えられない。目合いも素晴らしい。各地で植林された「センダン」は雪やシカの獣害に悩まされているがここ平林は街中である。スギやヒノキの伐採後への植林ではなく、全国各地で問題となっている耕作放棄地への「センダン」植林を再検討してもらいたい。


平林会


平林会


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